
「ホスピス研究会OKAZAKI」代表の金田亜可根さんの声かけから、「いのちと食とアートの学校」という活動が始まりました。これは“食のちから”と“アートのちから”を加えることで、病気や死と向き合う医療の現場に、微力でもこころの豊かさとからだのすこやかさを実現したいというものです。
この「いのちと食とアートの学校」の活動には、医療関係者、アーティスト、教育関係者、大学生など多様な分野の人たちがかかわっています。
一昨年前は、名古屋芸術大学とあさひこ幼稚園がコラボレーションして、園児が大量の木片に思うがままに色を塗り、それを学生が組み合わせてオブジェを創って、愛知病院の中庭に設置しました。

そして今回、岡崎市当局と話し合いを重ね、この通路をアートのスペースとさせていただけることになったのです。
その記念すべき第一回目の展示が、年長さんたちの「秋の山の絵」になりました。
写真のボードには、こんなことがかいてあります。
「秋の山の絵」
里山の麓にある幼稚園の年長児たちは、
春夏秋冬、季節に1枚ずつ幼稚園をとりまく山の絵を描きます。
そしてこれは秋の山の絵です。
園児たちは、四季折々に、この里山を探検します。
木々のそよぎ、風のにおい、陽の光、小さな水たまり、
セミの抜け殻、クモの巣、落ち葉を踏みしめる音、山の実り。
ときには動物の気配を感じ、子どもたちはとっさに耳をすませます。
全てが五感に訴えてきて、
子どもたちの無垢な心は、自然の不思議さにときめいています。
秋の山の絵のむこうには、
「わたしに世界はこう観えている」という
その子だけに見えている、その子だけのすてきな世界が観えてきます。
それは、一人ひとりが五感でとらえた“真実”なのです。
だから表現するということは、
上手とか、下手とかの価値を超越したよろこびです。
「表現」するということは、
「わたしはすばらしい存在だ」と知ることだと思うのです。
「ぼくって、わたしって最高♪」
そんな幼子たちからのメッセージをどうぞ。

今日、僕も展示作業をしながら、子どもたちの絵って、やっぱりすてきだと思いました。
新築したばかりの通路は病院らしく清潔感にあふれていましたが、反面殺風景な印象はぬぐえません。
そこに、子どもたちの絵が加わると、まるで違ったあたたかい空間になるんです。
作業中に、その通路を通っていかれる、ドクター、ナース、患者さん、お見舞いの方、みなさんがその絵を見ては反応してくれるのです。「きれいねぇ」、「お、いいねえ」、「なになにこれ?」、「どこの紅葉?」、「これなに?」・・・・。反応はさまざまなんですが、みんなが笑顔を浮かべてくれます。
僕は脚立に乗って絵を貼りながら、内心、年長さんたちに「ナイス ジョブ♪」てエールを送っていました。
※もちろん見に行っていただいても構いませんが、公共の場所だけに、くれぐれも静かにしていただくことと、病気がうつらないように気をつけて下さいね。
園長
★追記★
できれば、生活発表会が終わってから見に行ってくれると、いいかも、です!
(インフルエンザ等にかからないように…)
ユウシ