さて、今日はちょっと、年長さんのトイレを見てみましょう。
お帰りの、トイレの時間が終わった直後です。

スリッパに注目してください。
バラバラ?
いえいえ、これは
「おっ、なかなか揃うようになってきたな!」
です。
よく、「しつけ」という言葉があります。
しつけということ自体を否定はしませんし、家庭の中で伝わる「その文化の中での在り方」というものは大切でしょう。
ただ、幼稚園では、「スリッパをキチンと揃えなさい」ということを、しつけとして伝えてはいません。
なぜかと言うと、まずは体験として「自分で感じる・気づく」ということを大切にしたいからです。
大人に「揃えなさい」と言われて、なんとなく揃えるのではなく、集団生活の中で、最初はバラバラに脱ぎ散らかしてきたスリッパ(年少さんなど…トイレの時間が終わったら、先生が揃えます)を、少しずつ「バラバラだとやりにくいなぁ」と生活のしにくさを自分で感じ、「揃ってるとやりやすいなぁ」「じゃあどうすればいいんだろ?」「自分(や友達)が揃えればいいのか!」と、自分で気づく。
そういう体験こそが、「言われてやる」ではなく、自ら「(必要だから、やりたいから)やろう!」という「主体性」を育むのだと思っています。
私たちは、表面上「できる」子より、主体性を持った、生きる力を持った子に育ってほしいのです。
それには、時間がかかります。
ついつい、大人は慌ててしまいますが…
幼稚園では、3年間かけて、いろいろなことに気づいていきます。
それは、集団生活だからこそできる、みんながいるからできる気づきなのです。
1月。
この写真は
「かなり多くの子が気づいてきたぞ」
がわかります。
※正直、お帰りの前で、時間がなくてバタバタしていたので、いまいちバラバラすぎるのは否めませんが…
あと2ヶ月の間に、年長さんはきっと気づき、自分たちの意志で、スリッパを揃えてくれることでしょう。
できれば、向きを逆にしたほうがいい!ということまで気づいてもらえたら。
楽しみです。
ユウシ