今日は、劇団「かざぐるま」さんの観劇会でした。
「ねずみの嫁入り」と「赤ずきんちゃん」のお話をやっていただきました。
かざぐるまさんは、元々、あさひこ幼稚園の読み聞かせサークルから始まった劇団です。
ちょうど、いまの図書ボランティアさんのような…
そのお母さん(今は卒園した息子さんが30を越えていたりします!)たちが、毎年、新作の人形劇を作って、各幼稚園や保育園などで公演をしているのです。

食い入るように見る子ども達。
おもしろいのは、学年によって反応がぜんぜん違うところ。
年少さんは、完全に物語の中に入っていて、人形のオオカミが怖くて泣いてしまう子、先生のそばに寄り添って、肩越しに見ている子がたくさんいました。
年少さんにとっては、「オオカミの人形」ではなく、それは、お話の世界に存在する「オオカミ」そのものなのです。
このように、イメージの世界に没入できるのは、年少さんだからこその姿。
今の時期にしかできないことなのです。
反対に、年長さんは、お話に食い入って見ながらも、終わってから感想を聞くと
「風が吹くシーンで、背景の暗幕が揺れてた。あれはどうやってやっているんだろう?」
「音が鳴ったり、光ったりしているところがあった。あれを劇でやったらおもしろい」
など、客観的な視点も持っていることがわかります。
(年中さんは、ちょうどその中間というところでしょうか)
特に年長にとっては、今、まさに自分たちで劇を作り始めている所なので、刺激になるところが多かったようです。
12月の観劇会、おほしさま組会での職員劇、2学期終業式でのお母さんたち(図書ボランティアさん)による劇、そして今回の人形劇。
すべては、「お楽しみ」でありながら、子ども達にとっての、必然としての刺激であり、発表会に繋がっています。
「自分たちで劇をやる」という出力(アウトプット)のためには、豊かな入力(インプット)が重要です。
現代は、どうも、大人だけでなく、幼児にさえ、「なにができたか」という、結果、つまり「出力」ばかりがクロ-ズアップされがちですが…
「やらされて、やる」のではなく、自ら「やってみたい!」と思って、ワクワクしながらやってみる。
そういう、「生きる力」の源となる主体性を育むためには「楽しい!」と思える入力こそが、大切なのです。
(いや、本当は、大人だって、なにかを出力するためには「楽しい!」という入力が、もっと必要なのでしょう…!
だから、あさひこ幼稚園では、保護者の方も巻き込んで、楽しく遊ぶのです。「子育て」という出力のために!)
たくさんの「楽しい!」の入力を経たことで、そして、運動会や秋祭りの経験を経て「みんなで力を合わせると、すごい!楽しい!」という達成感を感じてきたことと合わせて、年長さんたちは、とってもとっても、やる気です!
今年の発表会も、楽しくなりそうです。
劇団「かざぐるま」のみなさん、今年もありがとうございました!
ユウシ